こんばんは!ボクシング観戦歴20年以上はるいちです。
本日、井上尚弥選手がボクシングの聖地ラスベガスにて、見事防衛に成功しました。
さすがの実力!圧倒的な強さでした。
そのため今日は、井上尚弥選手について触れる上で、
知っておきたいボクシング用語「パウンドフォーパウンドランキング(PFP)」について、
分かりやすく解説していこうと思います。
ここ数年、井上尚弥選手が全世界に認められるほどの活躍を見せています。
その影響で、日本のスポーツニュースでもボクシングを取り扱う機会が増えてきました。
特に、井上尚弥選手の活躍をニュースで取り扱うとき、
「パウンドフォーパウンド(PFP)の井上尚弥」というような言葉が出てくることがあると思いますが、
そもそも「パウンドフォーパウンド(PFP)」って何?
と思う方も多いと思います。
「パウンドフォーパウンドランキング(PFP)」の意味を理解することで、
まず井上尚弥選手がいかに凄い選手なのか、
そして、世界最高峰のボクサーの評価をを改めて知ることができるので、
本日は分かりやすく「PFP」について解説したいと思います。
Round1:パウンドフォーパウンド(PFP)とは?
ボクシングは体重が同じ者同士で試合が行われるスポーツ。
プロボクシングでは全17階級あり、それぞれの階級ごとに一番強い世界チャンピオンが存在しますが、
当然一番体重が軽い階級のチャンピオンもいれば、一番重い階級のチャンピオンもいます。
そのため、チャンピオンが複数いるボクシング界において、
「結局誰が一番強いの?」という疑問から、
もし体重差がないと仮定し、全階級のボクサーが同じ条件で戦った場合誰が一番強いのかを示す指標が「パウンド・フォー・パウンド」です。
この用語は、権威ある米専門誌「ザ・リング」の初代編集長ナット・フライシャーによって、
1950年代初期に造られたものです。
現在では、多くのメディアが独自のパウンド・フォー・パウンドランキングを発表しています。
井上尚弥選手の何が凄いかというと、
米専門誌「ザ・リング」が発表したパウンド・フォー・パウンドランキングに見事2位にランクインされたということです。
つまり、世界で2番目に強いと評価されているのです
Round2:階級について
ボクシングは全17階級に分かれています。
【階級】 | 【体重】 |
ヘビー級 | 90.72キロ以上 |
クルーザー級 | 90.72キロ以下 |
ライト・ヘビー級 | 79.38キロ以下 |
スーパー・ミドル級 | 76.20キロ以下 |
ミドル級 | 72.57キロ以下 |
スーパー・ウエルター級 | 69.85キロ以下 |
ウエルター級 | 66.68キロ以下 |
スーパー・ライト級 | 63.50キロ以下 |
ライト級 | 61.23キロ以下 |
スーパー・フェザー級 | 58.97キロ以下 |
フェザー級 | 57.15キロ以下 |
スーパー・バンタム級 | 55.34キロ以下 |
バンタム級 | 53.52キロ以下 |
スーパー・フライ級 | 52.16キロ以下 |
フライ級 | 50.80キロ以下 |
ライト・フライ級 | 48.97キロ以下 |
ミニマム級 | 47.62キロ以下 |
アジアの選手は体格が小さい場合が多いので、軽量級(フライ級~バンタム級)の人口が多いです。
ちなみに、井上尚弥選手はバンタム級、井岡一翔選手はスーパーフライ級の世界チャンピオンです。
一方、ボクシングの本場アメリカでは、中量級~重量級(ウェルター級~ヘビー級)が人気です。
世界の強豪がひしめくミドル級で世界チャンピオンに君臨しているのは村田諒太選手です。
日本人でミドル級の世界チャンピオンになったことがあるのは、
ガチンコファイトクラブでお馴染みの竹原慎二さん以来、史上2人しかいません。
Round3:団体について
ボクシングには、運営する団体が世界で4つあります。
・WBA(本部はパナマ)
・WBC(本部はメキシコ)
・IBF(本部はプエルトリコ)
・WBO(本部はアメリカ)
各団体には、世界のそれぞれ別の地域に本部が置かれていて、
まずボクシング団体に加盟していないとその国のボクサーが試合を行うことができません。
団体によって加盟している国が異なるため、あこがれのボクサーと試合をしたいと考えていてもその選手が違う団体では試合が行えない場合が多いです。
また、団体によって試合のルールが若干異なります。
そもそも、なぜ4つも団体が存在するのかというと、
ボクシング団体が一つしかなければ、本部に近い地域の選手の方が、
有利に試合展開を行うことができやすく平等に技術を競うことができないからです。
そのため、現在では4つの団体に増えており、
さまざまなボクサーが有利不利になることなく試合を行うことが可能になっています。
各団体ごとにチャンピオンが存在するため、
単純計算で世の中には68人の世界チャンピオンがいることになります。
(17階級×4団体=68人)
Round4:浜田剛史氏が選ぶPFP(2021年現在)
「パウンドフォーパウンドランキング(PFP)」は、米専門誌「ザ・リング」を中心に、
多くのメディアがボクサーを独自の視点からランク付けして、発表しています。
元WBO世界スーパーライト級王者で、現在はWOWOWで放映されている「エキサイトマッチ」で、
プロボクシング中継の解説者としても活躍している浜田剛史氏は、
全世界で約70名ほど存在する世界チャンピオンの中で、
階級を無視して、誰が一番強いのかを『2021世界ボクシングパーフェクトガイド』(ベースボール・マガジン社 BBM@BOOK CART (sportsclick.jp))という雑誌で発表しています。
浜田氏が選んだ、パウンドフォーパウンドランキングBest10は、
【順位】 | 【選手名】 | 【階級】 | 【出身国】 |
1位 | サウル・カネロ・アルバレス | スーパーミドル級 | メキシコ |
2位 | テレンス・クロフォード | ウェルター級 | アメリカ |
3位 | 井上尚弥 | バンタム級 | 日本 |
4位 | タイソン・フューリー | ヘビー級 | イギリス |
5位 | ジャーボンテ・デービス | ライト級 | アメリカ |
6位 | ゲンナディ・ゴロフキン | ミドル級 | カザフスタン |
7位 | アンソニー・ジョシュア | ヘビー級 | イギリス |
8位 | エロール・スペンス・ジュニア | ウェルター級 | アメリカ |
9位 | テオフィモ・ロペス | ライト級 | アメリカ |
10位 | ワシル・ロマチェンコ | ライト級 | ウクライナ |
このように、ランキング化することによって、
世界最高峰のボクサーの評価をを改めて知ることができます。
また、このランキングを見ることで、この選手とこの選手の試合が実現したら嬉しいな、
というように、妄想することもボクシングの楽しみ方の一つです。
Final Round:さいごに
今日は、今注目を集めているボクシングで知っておきたいボクシング用語
「パウンドフォーパウンドランキング(PFP)」について、解説させていただきました。
「PFP」は、ボクシング通の方にしか馴染みのない言葉ですが、
今後、井上尚弥選手のようなボクサーが日本から出てきて、ランクインされれば、
ボクシングというスポーツが日本でもっと認識されるのではないかと思っています。
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